来週の相場で注目すべき3つのポイント:自民党総裁選、FFR第2回会合、米中通商問題

■株式相場見通し

予想レンジ:上限23500-下限22750円

来週の日経平均は、23000円台を固める展開が予想される。事前予想を上回るトルコ中央銀行による利上げ(政策金利の6.25ポイント引き上げ)で、新興国を含む世界景気に対する警戒感が薄らぎ円高懸念は後退した。米中の通商協議再開は、売りに傾いていた一部の先物ポジションが14日のSQを前に一旦解消されたともみることができる。外部環境の好転で、日経平均が厚い上値の壁として意識されていた23000円台で大引け、14日のSQ値23057.94円を上抜けて引けたことは、市場のセンチメントを改善させよう。こうしたなか、21日にニューヨークで開催調整中の茂木敏充経済財政相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による日米通商協議(FFR)の第2回会合が大きなイベントとして控える。25日に開催予定の日米首脳会談での合意形成を目指し、2日間となる可能性もあると報道されているが、内容次第でマーケットに与える影響は大きい。米中貿易協議の再開に向けた駆け引きが日経平均を神経質な展開に導くなかで、為替の円安基調が下値を支える形となりそうだ。

FFRとともに注目のイベントが、6年ぶりとなる20日の自民党総裁選(即日開票)だ。安倍首相が3選となれば、政治基盤の盤石さが改めて好感されることとなるだろう。その後の関西・北海道の災害に絡む補正予算編成などが意識されて、政治・政策要因は相場的に追い風に働きやすくなる。2月2日(金)から5日(月)に急落して空けた日経平均のマド埋めが、2日のザラバ安値23122.45円であることから、次のテクニカル上の目標値はここにある。ここを抜けてくれば、1月に付けた年初来高値24129.34円が年度後半の相場で意識されてくることになる。ただし、14日のNYダウは4日続伸となったものの、トランプ大統領が2000億ドル規模の中国製品に対する追加関税措置を指示と報じられて伸び悩むなど、引き続き貿易摩擦問題は懸念材料として横たわる。また、2週連続の3連休というカレンダー事情も手伝い、週末に向けては模様眺めムードが強まることが予想される。物色的には、昨年秋以来の安値水準に沈んでいる東京エレクトロンなど半導体関連が波乱要素を抱えているものの、トヨタが3月の年初来安値6531円を割り込まずに反転したことは、優良株に安心感を与えている。

主な国内経済関連スケジュールは、18日に日銀金融政策決定会合(19日まで)、基準地価(各都道府県)、19日に黒田日銀総裁会見、8月貿易統計、8月訪日外客数、20日に8月の主要コンビニ売上高、21日に8月消費者物価指数、7月全産業活動指数の発表がそれぞれ予定されている。一方、米国を含む海外経済関連スケジュールでは、17日に米9月NY連銀製造業景気指数、18日に米9月NAHB住宅市場指数、19日に米4-6月期経常収支、米8月住宅着工件数、米8月建設許可件数、20日に米9月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、米8月中古住宅販売件数、米8月CB景気先行総合指数が発表される。このほかのイベントとしては、18日から第73回国連総会開幕(10月1日まで)、朝鮮半島南北首脳会談(20日まで、平壌)、19日に日証協会長会見、20日に自民党総裁選挙投開票、「東京ゲームショウ2018」ビジネスデイ開幕、21日は第2回日米通商協議(FFR、調整中)、日本ベトナム外交関係樹立45周年となる。なお、17日は敬老の日で東京株式市場は休場。

■為替市場見通し

来週のドル・円はもみ合いか。米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合を25−26日に控え、米経済指標内容を慎重に見極める展開となりそうだ。市場は9月と12月の追加利上げを想定しているものの、トランプ米政権の貿易赤字削減に向けた通商政策は主要なテーマとなる。通商問題を巡る米中の対立はしばらく続くとみられており、安全逃避の円買いが大幅に縮小する可能性は低いとみられる。

米連邦準備制度理事会(FRB)は今月25−26日開催のFOMCで6月以来3カ月ぶりとなる追加利上げに踏み切る公算だが、市場は年内2回の追加利上げをほぼ織り込んでいる。今後発表される経済指標が特に悪化しなければ、年4回の利上げシナリオ(あと2回の追加利上げ)は維持されるだろう。トルコ中央銀行が政策金利を17.75%から24.00%まで引き上げており、タカ派寄りのスタンスを示したことは、市場センチメントを改善させる効果があり、リスク選好的な円売りを促す可能性がある。

ただ、8月の米生産者物価指数と消費者物価指数はいずれも予想を下回った。また、FOMCメンバーの間では、「引き締めは不十分」(ブレイナードFRB理事)とのタカ派的な意見に対して、「金融引き締めは中立的な水準に到達」(セントルイス地区連銀のブラード総裁)と慎重な見方も出始めており、経済指標の悪化などで米国金利の先高観が後退した場合、ドル買い・円売りの流れは一服すると予想される。

一方、トランプ米政権は貿易赤字削減のため強硬な通商政策を推進する方針。米中貿易協議が再開された場合、貿易摩擦回避への思惑が広がり、円売りにつながるとの見方があるが、米中間の通商問題がすみやかに解決されるとの見方は現時点で少数にとどまっており、ドルの上値の重さが意識されるだろう。

■来週の注目スケジュール

9月17日(月):トルコ失業率、ユーロ圏CPIなど
9月18日(火):米NAHB住宅市場指数や平壌で南北首脳会談など
9月19日(水):黒田日銀総裁が定例会見、独ドラギECB総裁が講演など
9月20日(木):スイス中央銀行が政策金利発表、トルコ中央銀行が政策金利発表など
9月21日(金):独製造業PMI、米製造業PMIなど

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Source: マネーポストWEB

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